病気と症状の知識

骨粗鬆症について勉強しよう その2

2025年 12月 07日

皆さん、おはようございます!

今週末は、しっかりと学会へ参加して痛みのお勉強をしてまいりました。

この学会は4つの痛み学会

日本疼痛学会(JASP)、日本運動器疼痛学会(JAMP)、日本ペインリハビリテーション学会(JAPR)、日本口腔顔面痛学会(JSOP)の4学会合同で行われるイベントです。「痛み」に関する研究、臨床、リハビリテーション、口腔/顔面の痛み、運動器の痛みなど、多角的・学際的なアプローチで最新知見や技術、臨床報告を共有する場です。

 私は動注療法のペインクリニックでの使用方法についてお話をしました。

カテーテル療法、動注療法の考案者である奥野先生座長のもと素晴らしい討論がなされました。

動注療法についてはまた別の機会にテーマとしてまたお話し致しますね!

さて、では骨粗鬆症についてのお話をしましょう

🦴骨粗鬆症の治療はここまで進歩しています

―治療で骨は“確実に強くなる”時代へ―

「骨の薬は怖い」「一生飲み続けるの?」
そんな声は多いですが、現在の治療薬は安全性が高く、
骨折リスクを大幅に減らす効果が証明されています。

2025年:治療開始の考え方が明確化

ガイドラインでは治療方針が2分類されました。

骨折リスクが高い人

(例:骨折歴あり、骨密度が低い、ステロイド内服、サルコペニア併存)

👉 最初から骨を“つくる薬”を使う

  • ロモソズマブ(イベニティ)
  • テリパラチド(フォルテオ・テリボン)
  • アバロパラチド(オスタバロ)

短期間で大きく骨を増やすという、最も効果的な戦略です。ただ、ロモソズマブはそもそも使うには基準を満たさなければ使えないですし、自分で打たなきゃ行けないテリパラチドやアバロパラチドは皆さん敬遠しがちです💦いい薬なのに勿体無い!

投与方法

1日1回、皮下注射(自己注射)

投与期間

最大 18か月間(それ以上の継続は安全性・有効性が確立されていない)

適応

骨折の危険性が高い骨粗鬆症 — 既存骨折、低骨密度、加齢、大腿骨頚部骨折の家族歴などのリスクがある場合など。

効果

18か月の使用で、腰椎では骨密度が約 +11%、大腿骨近位部などでも有意な骨密度上昇が報告された。プラセボと比べて新たな骨折のリスクも有意に低下。

中等度〜軽度リスク

👉 骨を壊すのを防ぐ薬から開始

  • デノスマブ(プラリア)
  • ビスホスホネート

服薬や注射の回数も選べるため、生活スタイルに合わせて選択可能。

ビタミンDの重要性(改訂で強化)

骨折予防のための推奨量は
800–1000 IU/日

日本の高齢者の半数以上が不足していると言われ、
サプリメントや食事(日光浴)での補充が必須レベルに。

治療は安全?

現代の薬は副作用が少なく、

  • 胃の不調(飲み薬)
  • 低カルシウム血症
  • 注射部位の痛み

程度。
“怖い薬”というのは昔のイメージで、現在は治療効果が非常に高く安全性も安定しています。

ただし、定期的な採血は必要だと思います。次回はそこら辺について触れてみましょう。

この記事の執筆・監修

著者のプロフィール画像

寺田 哲Satoshi Terada

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医師/麻酔科専門医・ペインクリニック専門医

「痛み痺れを諦めない」をモットーに、日々診療にあたっています。最新のエコーガイド下治療やVR治療など、医学の力で患者さんの日常を取り戻すためのヒントと、日々の学びを綴ります。

略歴・資格

  • 2008年 埼玉医療センター麻酔科
  • 2014年 NTT東日本関東病院 ペインクリニック科
  • 2016年 静清リハビリテーション病院
  • 2019年 三島総合病院 ペインクリニック科 医長
  • ペインクリニック専門医 / 厚生労働省 麻酔科標榜医 / 健康スポーツ医

専門・研究

超音波ガイド下治療やVR治療の最前線で活動し、多くの学会(日本ペインクリニック学会、日本VR医学会等)でシンポジストや基調講演を務める。

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